口ゴボ(くちごぼ) Kuchigobo
01 口ゴボ(くちごぼ)について
歯や口元のお悩みで多いのが、上顎前突による「口ゴボ(くちごぼ)」の状態です。
口ゴボとは、前歯の突出が原因で口元が盛り上がり、突出感のある状態を指します。
歯が突出しているために、鼻の下が長く見えたり、顎の下に梅干しのようなシワができてしまったりします。
お顔を横から見ると、鼻先と上唇の口元が同じ位の位置になる場合もあります。
口ゴボの方は、ご自身の横顔にコンプレックスを感じてしまうだけでなく、口が閉じにくいなどと機能の面での問題が生じてしまいます。
むし歯や歯周病のリスクが高まり、前歯に着色がつきやすくなることもあります。



- 横から見ると口元が前に出ているのが気になる
- 自分の横顔を綺麗にしたい
- 口が閉じやすくなりたい
- 気を緩めると口がポカンと開いてしまう
- 口呼吸をなおしたい
02 口ゴボ(くちごぼ)の原因
「口ゴボ」状態になってしまう大きな原因は、「上顎前突」や「出っ歯」の歯の不正咬合があげられます。
上の前歯だけが前方に突出している場合(上顎前突)もあれば、上下の前歯が前方に突き出ている場合(上下顎前突)もあります。
出っ歯の原因は、大きく分けて、先天性と後天性に分かれます。
先天性の原因
遺伝など生まれつきのものです。骨格や歯の形・バランス・大きさが関係しています。
後天性の原因
発達段階でおいて下顎があまり成長せず(劣成長)、また上顎が成長しすぎてしまうこと(過成長)によるもので、上下の顎に骨格的なずれが生じてしまいます。
また、幼い頃の指しゃぶり(吸指癖)や爪を噛む癖(咬爪癖)、舌を前歯に押す癖(嚥下時舌突出癖)が原因になり、前歯が正しい角度や位置で生えなくなる場合もあります。
03 口ゴボ(くちごぼ)の治し方
出っ歯になっている前歯を改善するためには、小臼歯と呼ばれる前歯と奥歯の中間にある歯を抜歯して、そこにできたスペースを利用し、前歯を内側に引き込む方法があります。
一般的な表側のワイヤー矯正(唇側矯正・表側矯正)での治療はもちろんのこと、ワイヤーが見えない裏側矯正(リンガル矯正・舌側矯正)でも矯正治療が可能です。
矯正器具を歯の裏側につける裏側矯正(リンガル矯正・舌側矯正)による治療は、装置が歯を後方へ引き込んでいくことを得意としているため、前歯の移動がスムーズになる利点もあります。
また、前歯を効率的に後方へ移動するために、歯科矯正用アンカースクリュー(インプラントアンカー、ミニインプラント)を併用する方法があります。
通常のワイヤー矯正は、歯につけた装置がお互いに引っ張り合うことで歯を動かしていきます。この方法では、前方の歯だけを動かしたくても、装置をつけた奥歯も引っ張られてしまうためコントロールが困難でした。
歯科矯正用アンカースクリューを併用することで、固定源となる奥歯を動かさずに、より正確に歯を動かすことができます。アンカースクリューの材質は、人工関節や人工歯根にも使われるチタンです。
専門の口腔外科が処置を行うため、埋入にかかる時間は数分ほどです。
アンカースクリューを用いることで、困難とされていた歯の動きが可能となり、対応できる症例の幅が広がりました。
特に、前歯を後方へ圧下させる動きに効果的であるため、手術を併用せずにガミースマイルを治すことができます。
周囲の方に矯正器具をつけているのを気づかれたくない方、お仕事の都合などで矯正器具を目立たせたくない方には、上下顎とも装置を歯の裏側につける「フルリンガル矯正」をおすすめしています。
「舌側矯正」、「裏側矯正」とも呼ばれます。
上顎の装置は裏側に、比較的目立ちにくい下顎の装置は表側につける治療法は「ハーフリンガル矯正」です。フルリンガル矯正と比較して、費用を抑えることができます。
当院では、下顎の表側の装置は、目立ちにくいセラミックブラケットを使用します。
裏側矯正について
アンカースクリューについて
参考文献:野上ゆかり 中原リザ子 熊澤康雄「上下顎前突症の外科的矯正患者と矯正単独治療患者における側貌の硬・軟組織の比較」1999年09月
参考文献:速水勇人「上下顎前突症例における一考察」2018年
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