歯科治療で1番不安になったり有病者の患者様は特に気になるかと思います。矯正治療中でも外科処置は多くの患者様で行います。
まずはよく質問さらることのQ&Aから。
Q1. 処方された抗菌薬は、いつ、どのように飲めば良いですか?
A1. 原則として「治療(処置)を行う1時間前」に、指定された量を1回だけ服用します。直前に飲んだのでは、治療が始まるまでにお薬の成分が血液内に行き渡りません。必ず約束の時間に服用し、万が一飲み忘れたり、時間を過ぎてしまったりした場合は、処置を始める前に必ずお申し出ください。
Q2. ワイヤー矯正からマウスピース矯正に変えれば、感染リスクは下がりますか?
A2. マウスピース矯正であっても、基本的な感染リスク(どちらも抗菌薬の予防投与は原則不要)は変わりません。ただし、どちらの装置でも「お口の中が不衛生になり、歯茎が腫れる(歯肉炎)」と菌血症のリスクが上がります。マウスピース矯正は装置を外して歯みがきがしやすい利点がありますが、装着したまま糖分の入った飲み物を飲むと虫歯や歯周病が一気に進行するため、油断せず丁寧なケアが必要です。
Q3. 過去に心臓の病気と言われましたが、今は完治しています。それでも申告は必要ですか?
A3. はい、必ずご申告ください。患者様ご自身が「もう治った」「薬も飲んでいない」と思っておられても、心臓の弁に過去の傷痕が残っていたり、人工物が体内に残っていたりする場合は、生涯にわたり感染性心内膜炎のリスクが続くことがあります。当院で安全な判断を行うため、過去の病名や手術歴はすべて教えていただけますと幸いです。もちろん心臓だけではなく既往歴に関しては主治医の先生、クリニックと情報を共有しておくことはとても大切なことです。
Q4. なぜ「毎日の歯みがき」が最大の予防になるのですか?
A4. 血管に細菌が入り込むのは、歯科医院での治療中だけではないからです。お口の中が汚れて歯茎が出血しやすくなっていると、日頃の「食事で硬いものを噛む」「激しい歯みがきをする」といった何気ない日常動作だけでも、傷口から細菌が血中に入り込んでしまいます(日常性菌血症)。そのため、お口の中の細菌数を日頃から少なくコントロールしておくことが、最も確実な予防へと繋がります。何より最高の予防のために矯正治療は最も大切なことと思います。
感染性心内膜炎と歯科治療・矯正治療について感染性心内膜炎は稀に起きる病気ですが、歯科治療が原因となって発症することがあり、ときに生命に危険が及ぶこともあります。ハイリスクの患者様を問診時にしっかりと確認を行い、出血を伴う歯科治療の前に予防的に抗菌薬を投与することが重要です。安易な便宜抜歯に関しての予防投与は現在は耐性菌の考えからも不要と言われております。
● 感染性心内膜炎とはどのような病気?基本的に心臓は細菌に対する抵抗力が高く、通常であれば細菌が入り込んでもすぐに感染が拡がることはありません。しかし、心臓の中にある膜や心室や心房についている弁に傷があり、そこに細菌が付着すると感染が拡がります。これを感染性心内膜炎(IE)といい、重症化すると心不全を起こしたり、細菌に感染した血の塊が生じて血流にのり脳に運ばれて脳梗塞を引き起こすことがあります。感染性心内膜炎に罹患した場合は発熱がみられますが、咳や鼻水、頭痛、尿が濁るといった風邪のような症状がないのが特徴です。また高齢者の方は、日頃から消炎鎮痛薬を服用している場合は熱が上がりにくいため注意をしていきましょう。歯科では、出血の伴う治療をしたときに発症することがあるので、事前の確認が必要です。
● 感染性心内膜炎の発症リスクが高い人まず感染性心内膜炎の発症は、10万人あたり年に2〜10人程度の稀な病気です。ただし、以下の既往のある方は発症・重症化リスクが高いため注意が必要です。心臓弁膜症の人ペースメーカー等の機器の植え込み手術を受けた人過去に感染性心内膜炎に罹患したことがある人心臓の人工弁への入れ換え手術を受けた人先天性心疾患(生まれつき心臓の病気がある人)もしも自分自身やご家族、まわりの人にこのような既往がある場合は、必ず治療前にお伝えください。
歯科治療における予防と抗菌薬の投与出血部位は細菌にとっての入り口(血管への侵入経路)になります。そのため感染性心内膜炎のリスクが高い患者さんには、出血を伴う歯科治療の前に、予防的に抗菌薬(アモキシシリン水和物など)の投与が行われます。ここでいう「出血を伴う歯科治療」とは、抜歯・インプラント手術などの口腔外科手術、歯周外科手術、感染根管治療はもちろん、歯石を除去するスケーリング(クリーニング)も対象です。なお、抗菌薬には耐性菌の問題もあるため、投与対象の患者様への正しい見極めも大切になります。当院は多くの医師の患者様も多く信頼されたおりますが連携の大学病院や総合病院も多いため安心した治療を受けれます。
● 歯列矯正(矯正歯科治療)を受ける際の注意点近年、お子様から大人まで広く行われている「歯列矯正」ですが、心疾患をお持ちの方が矯正治療を始める場合にも知っておくべきポイントがあります。通常の矯正処置自体は抗菌薬が不要最新のガイドラインにおいて、一般的なワイヤー装置の調整やマウスピースの着脱など、日常的な「歯科矯正処置」そのものは予防的抗菌薬の投与は推奨されない(原則不要)とされています。ただし、装置による「傷」や「汚れ」に注意矯正装置(ブラケットやワイヤー)がお口の粘膜に擦れて傷ができたり、装置のすき間にプラーク(歯垢)が溜まって強い歯肉炎を起こしたりすると、そこから細菌が血中に入り込むリスク(菌血症)が高まります。そのため、健康な方以上に入念な歯みがきやマウスウォッチによる口腔ケアが不可欠です。矯正に伴う「抜歯」や「器具の設置」を行う場合歯を動かすスペースを作るための「抜歯」を行う際や、歯茎を傷つける可能性のある特殊な固定用器具(バンドなど)を設置・撤去する際には抗菌薬の予防投与が必要になります。そのため、矯正専門の歯科医院にかかる場合であっても、必ず事前に心臓の既往歴をドクターへ申告してください。必要に応じて、当院や主治医の循環器内科医と連携を取りながら安全に治療を進めていきます。
日頃からの口腔ケアが最大の予防歯科医院での対策だけでなく、日ごろの歯みがきや薬用マウスウォッシュによるうがいなどの口腔ケア、定期的な歯科受診により口腔内の細菌数を減らしておくことも、感染リスク抑制にとても重要です。いかがでしょうか。歯科を受診された場合、医科の既往歴がとても大切になります。初診時はもちろんのこと、新しく医科的な疾患に罹患した場合や、これから矯正治療などを検討される場合は、すぐにかかりつけ歯科医師や歯科衛生士にお伝えください。もちろん吉祥寺矯正クリニックでは舌側矯正(裏側矯正)・インプラント治療を行っております。
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