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ワイヤー矯正の通院回数

2025.12.01

矯正コラム

ワイヤー矯正に必要な通院回数と治療を早く終わらせるには?

ワイヤー矯正による歯科治療は、治療が数年に及びます。契約したクリニックにおよそ月に1度通院する必要があるため、お引っ越し・ご結婚・就職・転職などをお考えの方は、特に治療期間について把握しておく必要があります。

今回は、ワイヤー矯正に必要な通院回数の目安についてお伝えします。

「可能な限り通院回数を減らして、早めに矯正を終えたい」という方にとって役立つ情報をお伝えします。

●ワイヤー矯正に必要な通院回数

ワイヤー矯正における通院の間隔は、1か月前後に1回が目安です。約毎月通うのは、歯科医師がワイヤーの調整をする必要があるためです。
ワイヤー矯正の治療期間は約2年~約3年を見込むことが多く、その間に必要な通院回数は単純計算で約24回です。ただし、矯正の進行状況によって通院頻度は多少前後します。
歯の移動がスムーズな場合は6週間に1回程度に延長できることもあれば、細かい調整が必要な場合には3週間間隔での通院が必要になることもあります。口腔内の状況をみながら担当医が判断をします。通院間隔の調整は、治療の精度と安全性を保つために不可欠です。患者様ご自身のご協力と定期的な受診が矯正治療の成功を大きく左右します。

●なぜワイヤー矯正は時間がかかるのか?

ワイヤー矯正に時間がかかるのは、歯の移動に「骨の再生力」を利用しているためです。
歯を支えている「歯槽骨(しそうこつ)」という骨にゆっくりと力を加えることで、骨が少しずつ壊され、そして再び骨がつくられるという仕組みを利用して歯を動かしています。
このため、歯が動くスピードは1か月におよそ1mm程度です。
もし短期間で歯を動かそうと過剰な力をかけると、歯茎が下がり歯自体が不安定になるリスクがあります。
したがって安全に矯正するためにも、あせらず一定の期間をかけて慎重に進めなければなりません。

●口腔ケアを徹底する

矯正中に虫歯や歯周病を発症すると、そちらの治療を優先するため、矯正治療を一時中断する必要がでてきます。その結果として矯正期間が延びてしまいます。特に矯正中は歯ブラシが隅々まで届きにくいことや、唾液の循環が少なくなることで細菌が繁殖しやすい環境になるため、虫歯や歯周病の発症リスクが高まります。また、虫歯や歯周病が発症していないにしても、矯正装置や歯面にプラークや歯石がたくさん付着していると、除去が優先されるため、来院時に矯正治療に使いたい時間が減ってしまうことがあります。
したがって、日々の歯みがきを徹底して口腔内を清潔に保つことが大切です。また、定期的な歯科医院でのクリーニングを併用するとより効果的です。当医院ではブラッシング指導を行っておりますので遠慮なくご相談ください。

●矯正中の口腔ケアについて

○食事

まずは食事に気をつけましょう。
装置の破損を防ぐためにも、ワイヤー矯正中は食事内容に注意が必要です。硬いものや粘着性のある食べ物は装置の脱落や変形リスクがあり、治療が装置の作り直しや着け直しのために遅れてしまうケースがあります。
また、虫歯のリスクを下げるために糖分の多い食事を避けたり、歯に挟まりにくい食べ物を選んだりすることも効果的です。装置のトラブルによって治療が遅れないように、食事内容にも気を配りましょう。

○くいしばり・歯ぎしり

くいしばりや歯ぎしりが強い患者様は、装置の脱落や変形が多いです。ブラケット装置の脱落はもちろんですが、人によってはワイヤーが折れる方もいらっしゃいます。まずはくいしばりを自覚されたら、その度に上下の歯を離すように意識することが大切です。睡眠時の無意識下でもくいしばりが起こっている場合は矯正中でも使用可能なマウスピースをご案内しています。

●ワイヤー矯正中の生活習慣について

矯正治療の機会に生活習慣を見直してみましょう。

○生活習慣

生活習慣は矯正治療の進行に影響を与えます。例えば、頬杖をつく、うつ伏せで寝る、舌で歯を押す(舌癖)などの癖が挙げられます。
特に、舌で歯を押す行為は、上顎の前歯が突出する「上顎前突」や、上下の歯が噛み合わない「開咬」につながるため、早めに改善することが大切です。生活習慣を見直す際は、まず自分にどのような癖があるのかを意識する必要があります。
これらの習慣を見直し、正しい姿勢や癖を意識することで、治療期間の短縮につながります。

○新陳代謝を向上させる

ワイヤー矯正で歯が動くスピードには、個人の新陳代謝も関係しています。新陳代謝が高いと、歯を支える骨の破壊と再形成を促せるため、効率的に歯が移動します。
特に、成長期にある方は新陳代謝が高く、治療がスムーズに進みやすいのが特徴です。新陳代謝を高める方法としては、バランスの良い食事・十分な睡眠・適度な運動などが挙げられます。
このような健康的な生活を意識することで、矯正治療をよりスムーズに進められるでしょう。

○ルールを守る

ワイヤー矯正を計画通りに進めるためには、決められたルールを守ることが大切です。指示通りの頻度で通院することはもちろん、トラブルがあった際は速やかに医師に相談しましょう。
こうした基本的なルールを守らなければ、治療の遅れにつながり、結果として矯正期間が長引きます。特に未成年の場合は、本人だけでなく保護者の方の協力も大切です。
ルールを正しく守って、より素早く理想の歯並びに近づけましょう。

●信頼できる歯科医院を選ぶ

矯正治療を早く終わらせるためには、歯科医院選びも大切です。治療方針や患者さまへのアドバイスなど、歯科医院によって対応は異なります。
また、ご自身が通院を続けやすいかどうかを考えるうえで、次のようなポイントも大切です。
たとえば、通いやすい立地にあるかどうか、予約が取りやすいか、そして万が一トラブルがあったときに、すぐに対応してもらえる体制が整っているかなどです。また先生や医院のスタッフのキャラクターが患者様ご自身とあっているかも大切です、ご自身との相性の良さは歯科矯正のモチベーションの継続にも繋がります、技術はもちろん大切ですが、「ここの医院に通うのが楽しそうだな!」という直感も大切にしてください。
治療期間を短縮するためにも、複数の医院を比較し、自分に合った歯科医院を選択しましょう。

鈴木美穂

この記事を書いた人

吉祥寺矯正歯科クリニック 院長

鈴木 美穂

日本歯科大学 生命歯学部卒業。日本歯科大学附属病院 歯科医師臨床研修においてポートフォリオ賞を受賞。
日本歯科大学矯正歯科 勤務後、広瀬矯正歯科に副院長(最終役職)として勤務。2021年より矯正歯科治療専門の吉祥寺矯正歯科クリニックを開業。
日本矯正歯科学会 認定医 取得。日本大学大学院 歯学研究科 博士課程 修了 博士(歯学)。

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