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再矯正の難しさ

2024.04.05

矯正コラム

再矯正

今回は、再矯正を行う主な理由と再矯正の難しさについて解説いたします。

再矯正を考える理由

患者様が再矯正を考える際の理由には、2つのパターンがあります。

①矯正治療後の後戻り

「後戻り」とは、矯正治療後に再び歯並びが悪くなってしまう状態のことです。 隙間を閉じる治療をしたのにまた隙間ができてしまったり、出っ歯を治療した後に、再び出っ歯になってきてしまうようなことをいいます。上下の前歯がガタガタの歯並びに戻ってしまうことも多いです。
歯列矯正では、歯を動かす「動的治療」の期間を終えた後、「保定期間」に移行し、後戻りを防ぐために「リテーナー」という装置を歯に装着します。リテーナーには複数種類があり、透明で目立たないもの(マウスピースタイプ)、歯の表面にワイヤーを沿わせる形態のもの(ベッグタイプリテーナーなど)、歯の裏側に直接ワイヤーを取り付ける付け外しの必要がないもの(フィックスタイプリテーナー)などがあります。
動的治療が終了した直後は、歯が元の位置に戻りやすいため、特にリテーナーの使用が重要であり、お食事時以外の時間は歯に装着する必要があります。
この保定が不十分だった場合など、後戻りが生じた場合には、再矯正を検討しなければなりません。

②他院での矯正治療後のリカバリー

2つ目は、歯列矯正の治療途中や終わった直後から物がよくかめなくなったり、噛みきれなくなってしまったなどかみ合わせの治療がうまくいかなかったパターンです。
「出っ歯を治したくて歯を抜歯したのに、出っ歯が治っていない」また、「何年も治療に通っているのに、治療のおわりがみえない」など不安な気持ちでセカンドオピニオンに来られる方もいらっしゃいます。
このようなリカバリーを行う場合、残念ながら治療の開始前の状態よりも悪化している場合がほとんどです。また、歯科医療全般への不信感を伴っていることが多いため、精神面への配慮も忘れてはならず、とても難しい治療になります。通常の始めての矯正治療をされる患者様とは比べ物にならないぐらい難しい症例となり再治療を受け入れる歯科医師側も責任と緊張を伴います。

再矯正の難しさ

難しい

1つ目の後戻り症例に関しては、再治療の金額も少なく期間も短く行うことが可能ですが、2つ目の場合は再矯正治療が極めて難しい場合もあります。
整形外科や心臓外科、脳神経外科の教授の先生方とのお話の中でも同様の話があり、他の先生のミスのリカバリーは難易度がはるかにあがるとのことでした。

当院には、福岡、大阪、青森、北海道と全国からセカンドオピニオン、サードオピニオンの患者様が受診されております。既存の患者様の治療が重要であり、全ての患者様の対応ができていないのが実情です。一度治療をおえた歯列のリカバリーをすることのできる先生は全国でも少数であり、そのような先生方の医院はすでに多くの患者様が通われているため受け入れる枠が少ないのが現状です。患者様にとって非常に大切なことは、適切な診査・診断を行い、見た目の歯並びだけではなく機能面の回復も含めた医院にて治療を行うことです。

矯正治療は、開始すると数年にわたり同じ医院に通院する必要があります。歯科医師と患者様で信頼関係を築いた上で二人三脚のようにゴールを目指す必要があり、途中で医院を変えることは基本的にできません。
治療中も気持ちよく通院することができるよう、また、再治療を行う必要がないよう、クリニック選びは慎重に行うことをおすすめいたします。

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鈴木美穂

この記事を書いた人

吉祥寺矯正歯科クリニック 院長

鈴木 美穂

日本歯科大学 生命歯学部卒業。日本歯科大学附属病院 歯科医師臨床研修においてポートフォリオ賞を受賞。
日本歯科大学矯正歯科 勤務後、広瀬矯正歯科に副院長(最終役職)として勤務。2021年より矯正歯科治療専門の吉祥寺矯正歯科クリニックを開業。
日本矯正歯科学会 認定医 取得。日本大学大学院 歯学研究科 博士課程 修了 博士(歯学)。

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