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矯正治療の真の目的

2022.11.07

矯正コラム

矯正治療

矯正治療の真の目的

矯正治療にご興味があり、初診相談に来られる患者さまの主訴のほとんどは、凸凹の前歯をなおしたいすきっ歯を閉じたい、出っ歯や受け口、ガミースマイルをなおしたい、八重歯をなおしたい、などの「見た目をきれいにする」ことです。

しかし、悪い歯並びによる影響は、見た目だけにとどまらず、歯周病になるリスクも高め多くの歯を将来、失ってしまいます。

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされ、歯の周りの歯ぐきや、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。

歯周病は口の中にとどまらず、心疾患や脳卒中、糖尿病など全身疾患のリスクを高め妊婦さんでは早産、流産のリスクも高まることが分かっています。

矯正治療により、歯周病になりにくい清掃のしやすい歯並びとともに正しいかみ合わせを手に入れることが非常に重要です。

今回は、歯並びがどのように歯周病を悪化させるかということについて、3つのパターンにわけて解説していきます。

 

歯並びによる歯周病の悪化3パターン

でこぼこの歯並びによる清掃不良

歯 掃除 不十分

歯並びにでこぼこした部分があると、歯ブラシの毛先が届かず、すみずみまで磨くことができません。磨き残しが歯石となり、長期的に定着する結果、歯周病が進行し歯を支えている骨を溶かすこととなります。

 

早期接触

早期接触

早期接触とは、自然に歯をかみ合わせた際に、特定の歯が強く当たってしまう状態をいいます。
食事時に、特定の歯が強く接触して負荷がかかることで、部分的に歯周病が著しく進行してしまう場合があります。特に下の前歯は歯茎が薄いため、早期接触があると歯茎が下がり、歯の根っこが露出してしまうことがあります。早期接触により顎位がズレ顎関節症になってしまうことも少なくありません。

 

咬頭干渉

歯軋り

咬頭干渉とは、歯ぎしりなどかみ合わせを横にずらした際に、特定の歯が強く当たる状態をいいます。
特定の歯が強く接触することで、その歯に負担がかかり、歯周病が進行する原因となります。

早期接触と同じで、部分的な強い力が問題となります。(咬合性外傷)

 

まとめ

スタッフ

これらの問題の根本的な解決をするためには、矯正歯科治療が必要となります。

矯正歯科治療を行わなくても、定期的に、磨けない部分の歯石とりやクリーニングに通院し、同時にかみ合わせの調整などをしてもらうだけでも歯周病の予防となりますが残念ながら限界はあります。

かかりつけの歯科医院で、歯周病の状態と合わせて、歯並びや噛み合わせの状態もチェックすることが大切です。

学校検診や会社、市区町村の健診などで歯並びのご指摘を受けた患者様は是非、矯正専門医院の吉祥寺矯正歯科クリニックにご相談に来てください。

鈴木美穂

この記事を書いた人

吉祥寺矯正歯科クリニック 院長

鈴木 美穂

日本歯科大学 生命歯学部卒業。日本歯科大学附属病院 歯科医師臨床研修においてポートフォリオ賞を受賞。
日本歯科大学矯正歯科 勤務後、広瀬矯正歯科に副院長(最終役職)として勤務。2021年より矯正歯科治療専門の吉祥寺矯正歯科クリニックを開業。
日本矯正歯科学会 認定医 取得。日本大学大学院 歯学研究科 博士課程 修了 博士(歯学)。

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