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よくあるご質問

FAQ

矯正治療全般について

歯を抜くことはありますか?(抜歯矯正・非抜歯矯正)

A.

矯正治療のために健康な歯を抜歯することを、便宜抜歯(べんぎばっし)といいます。

当院では、できるだけ歯を抜かず、なるべく多くの歯を残せるように考えて矯正治療を行います。(親知らずの抜歯のみで可能な場合があります)
しかし、歯を抜く方がメリットがある場合も多くあります。どんなにガタガタの歯並びでも、ほとんどの場合、歯を抜かずに全ての歯を並べることができます。
ただし、もともと出っ歯で(前歯が前方に突出している状態)、唇を自然に閉じることが難しい場合(口唇閉鎖不全)、歯を抜かずに矯正すると、前よりもっと口元が出たように感じたり、治療後の歯並びの安定性が得られないことがあります。
そのような場合には、歯(主に小臼歯)を抜歯して治療した方が良い結果が得られます。矯正治療で便宜抜歯が行われるのは、前歯から数えて4~5番目に生えている小臼歯が多いです。この歯が、上下の歯の噛み合わせには最も影響がない歯だとされていることから、選ばれることが多くなっています。4番目の歯と5番目の歯は似ていますが、どちらを抜くかは重要です。

 

まだ使える小臼歯を抜歯することに抵抗を感じられることは当然であり、歯の数は多い方が良いという観点から見れば、抜歯はデメリットかもしれません。
しかしながら、正しい矯正治療を行えば、便宜抜歯をして矯正することのメリットはデメリットを上回り、美しい口元と歯並びの長期安定性を得ることができます。顎骨の幅は変わりませんので、無理に並べることで外側に並び、歯周病リスクが上がることが懸念されます。

 

当院では、歯を抜くか抜かないかに関し、歯のデコボコの度合いの他、前歯の角度、口元の形、奥歯の咬み合わせの状態などを詳細に検査し、ご希望の治療目標を総合的に判断して、治療をお受けになる患者さんご本人と保護者の方との話し合いにより決定しています。

 

正しく矯正をすれば、抜歯した隙間はすべて埋まり、傷も残りませんのでご安心ください。また、奥歯も前歯も正しい咬み合わせの状態に治療できます。

セラミックやジルコニアの差し歯(被せ物)があっても矯正できますか?

A.

矯正治療を考えていても、セラミックでできた白い歯の被せ物(クラウン)・詰め物(インレー)があることを心配される患者さまもいます。ご安心ください。セラミックの被せ物があっても、矯正治療はできます。

もちろん、矯正治療終了後のやり直しも可能です。

 

セラミックの差し歯があっても矯正治療はできます

矯正治療で歯を動かす際に重要なのは、歯の周辺組織(歯根膜や骨)が健康かどうかという点です。矯正治療では歯の根元の部分を動かしていきますので、歯の上部が差し歯(クラウン)でも問題ありません。歯の周辺組織が健康であれば、天然歯と同様にセラミックの歯へもブラケットを接着し、ワイヤーによって歯を動かしていきます。神経を抜いている歯や虫歯に関しては、精密な検査・診断が大切です。

 

矯正治療のため仮歯を使用することも

ただし、セラミックの歯は天然歯にくらべると接着したブラケットが取れやすい傾向にあります。万が一取れやすいなど問題が起こる場合には仮歯を利用するなどして対処可能ですのでご安心ください。

セラミックの歯がある方はお口の健康や見た目の美しさに敏感な方だと思います。歯の白さや形はもちろん、歯並びやかみ合わせも整った口元に大切な要素です。不安がありましたら、ぜひカウンセリングなどでご相談ください。

上前歯のみの矯正は可能ですか?また、歯を抜いて差し歯にするのはリスクが高いですか?インプラントに置きかえるのは可能でしょうか?

A.

前歯2本を押し戻すように治療することは可能です。

もちろん、インプラント治療も可能です。

 

しかし、場合によっては下の歯や隣の歯も治療しないとかみ合わせを作ることができない場合もあります。料金は動かさなくてはいけない歯の本数によって変わってきます。前歯数本の移動で足りる場合には部分矯正が適用されますが、症状によっては全顎矯正扱いとなります。問題のある歯のみで、リスクが高い場合もあります。

 

また、歯を抜いてセラミックなどの差し歯にする場合、短期的にはきれいになるのですが、歯茎の後退やセラミックの劣化など経年変化によって再治療が必要になることがほとんどです。また、歯を削る・神経を取ることによって歯の寿命が短くなるので、芸能人のようにすぐに結果をださなくてはいけない場合以外はおすすめできません。

健康な歯をお持ちで、矯正治療によって歯並びを改善できる場合には、やはり矯正治療をおすすめします。
インプラント治療も30年ぐらいなら予後も良いのですが、20代30代の人へ行う場合は最低でも50年は保てるように考えなければいけません。

矯正と一緒に銀歯をセラミック(白い物)にすることはできますか?

A.

矯正治療と銀歯をセラミックにする治療を合わせて行うことはできます。

 

矯正治療を進めるうちに、かみ合わせや歯と歯の関係が変化していきます。今入っている銀歯をセラミックへと変更したい場合には矯正終了後に治療を行っていくことが一般的です。歯がきれいに揃ったあとで、しっかりと型をとってセラミックの歯へ変更することで、よりきれいな歯並び・口元を実現することができます。もちろん、銀歯を保険の白い物(ハイブリッドセラミック)にすぐにかえることも可能です。

 

矯正治療で歯を整列させた際に、昔の歯並びの影響で歯がすり減り、歯の先端のラインが合わなくなってしまうこともあります。そうした場合にも、部分的に歯を補修するダイレクトボンディング等の技術によって歯をきれいに治すことが可能です。

審美治療 / 矯正治療 と分けて考えられがちですが、矯正治療を補完する治療としてセラミックによる審美治療を捉えることもできます。

吉祥寺矯正歯科クリニックでは、全ての処置を院内で完結できます。

矯正用アンカースクリュー、インプラントアンカーは矯正終了後どうしますか?

A.

治療終了後には矯正用アンカースクリューも除去します。アンカースクリュー(インプラントアンカー)を設置した場所に痕は残りません。傷口は1週間程度で塞がってきます。

矯正治療中の妊娠・出産は可能ですか?

A.

問題はありません。吉祥寺矯正歯科クリニックに通院される患者様は平均年齢が29.6歳の女性ということもあり、今までに何度も矯正治療期間中に妊娠・出産されている方がいますのでご安心ください。出産時期の2ヶ月間程度のお休みですぐに治療を継続することができます。ただし、念のために妊娠中は麻酔の使用、レントゲン撮影を避けた方がよいので妊娠された方は必ずお伝えください。

8病院の産婦人科またクリニックと連携も取れておりますので、ご安心ください。ベビーカーと一緒に診察ができる設計になっております。

矯正治療には必ず抜歯が必要ですか?(便宜抜歯、親知らず抜歯など)

A.

必ずしも必要というわけではありませんが、症状によっては抜歯をすることで効果的な治療をできることもあります。歯の矯正治療は矯正器具によって歯を徐々に移動させます。移動させるためには、ある程度、顎にスペースがなければなりません。ところが、患者さまの中には顎が小さい方、また逆に顎に対して歯が大きい方もいます。こういった場合、抜歯を選択することも珍しくありませんし、抜歯を行った方が理想的な歯並びを実現できる場合が多くあります。

また、口元が強く突出しており、後退させなければならないときにも抜歯を考慮します。この場合、抜歯するのは前から4番目の第一小臼歯を抜歯することが一般的です。

一方「親知らず」を利用する方法もあります。「親知らず」は成人する頃に生えてくる8番目の歯ですが、あごの小さな現代人にとってはトラブルの元にもなる歯で、親知らずの抜歯を勧めるドクターも比較的多くいます。この親知らずを抜いた後にできたスペースに歯を移動させていき、歯を整列させるのが親知らずを利用した矯正治療です。長年かみ合わせに貢献してきた健康な歯を抜歯するのではないので、一般的な「抜歯」とは少し意味合いが異なり、「非抜歯」を推奨している歯科でも「親知らず抜歯」は行う場合があります。

大切なことは正確な診査・診断による、フルオーダーメイド治療と抜歯の可否となります。

「しゃくれ(下顎前突)」は矯正で治りますか?

A.

骨格が原因となり、症状が重度の場合、外科手術を行う選択肢もあります。
外科矯正を行うと、見た目を大きく短期間で変化させることが可能ですが、体への負担やリスクが伴います。外科手術には抵抗がある方は、「しゃくれ」も矯正治療で十分治すことができますので、ご安心ください。もちろん、目立たない裏側矯正で治療することができます。

サージェリーファーストならびに手術回避といえば、吉祥寺矯正歯科クリニックです。

凸凹や出っ歯などを審美歯科(セラミック矯正)でも治せると聞いたのですが、矯正治療とどちらが良いのですか?

A.

短い期間で行うという意味では矯正するよりも差し歯にしたり、ラミネートベニアのほうが簡単かもしれません。

しかし、無理にかぶせたり見た目だけを重視してきれいにすると、かみ合わせなどの機能が十分でないことがあり、その状態での食事や、日常のかみ合わせで本来の方向とは違う力がかかることがあります。

これにより歯に負担を与え、歯の根から折れてしまうなどの問題点もあります。差し歯で短期間に解決するか、しっかりと矯正治療をするか。
患者さまの症状やニーズにもよりますので、どちらがいいとは一概には言えませんが、歯科医の立場からは美しさだけでなく機能性を兼ね備えた根本的な治療こそが患者さまの生涯の利益になると考えます。もちろんカウンセリング、診断後の治療については患者さん自身で判断していただきます。

裏側矯正は矯正治療中の審美性も問題ありません。また矯正治療中にホワイトニングを行うことも可能ですので、美意識の高い患者さまにもおすすめです。

芸能活動ならびに婚活のための短期間でのセラミック矯正、インプラント治療といえば、吉祥寺矯正歯科クリニックです。

普通の虫歯の治療はやっていますか?

A.

当院にて、矯正治療・インプラント治療を行っている患者さまに限り、行っております。

虫歯の大きさにより治療方法が変わりますので、患者さまのご希望を伺いながら多くの選択肢の中から治療方法を決定致します。神経の処置などマイクロ処理が有効な場合は、大学病院の教授に依頼をし連携していきます。

子どもの頃に銀歯(アマルガム)を入れて、痛みなど何も症状がないので大人になってもそのままなんですが、大丈夫でしょうか。

A.

一般的に銀歯の寿命は、使用状況にもよりますが5~7年といわれています。
銀歯をつける際に使用した接着材は、口の中の唾液に含まれている酸や水によって年数を重ねるうちに劣化していきます。接着剤がはがれると、銀歯と歯の間に隙間ができるため、そこから細菌が侵入し虫歯になるリスクも高まります。

見た目には問題無さそうでも、銀歯の内側で虫歯が進行していることもあるため、定期的に歯科医院で検診を受けることをおすすめします。

アレルギーなど遅延型のリスクもあるため、メタルフリーを推奨しております。

歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用インプラント・ミニインプラント・インプラントアンカー)は安全ですか?

A.

アンカースクリューの材質は、人工関節や人工歯根、骨折の接合に使用されるチタン合金です。 生体適合性に優れた金属で、金属アレルギーの心配もなく安心安全な生体親和性の高い素材です。 サイズは、直径約1.0~1.5㎜、長さ約6~8㎜の小さいネジです。

1%弱チタンアレルギーの患者様の報告もされております。

歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用インプラント・ミニインプラント・インプラントアンカー)は痛いですか?

A.

当院での施術は、経験豊富な常勤の口腔外科医が行います。少量の麻酔を使用してから行いますので、痛みはほとんどありません。埋入は約30秒ほどおわります。
当日はお薬をお出しいたします。医師の指示に従って服用してください。

埋入の当日に気をつけることはありますか?

A.

特に大きな制限はありません。当日の飲酒や喫煙はおやめください。
通常通りのご生活で大丈夫です。
最初は違和感がありますが、すぐに慣れます。磨き残しを防ぐため、TBIも行います。

埋入(手術)した後に気をつけることはありますか?

A.

お口の中を清潔に保つことが大切です。アンカースクリューの周りに汚れがたまると粘膜が腫れて、脱落のリスクが高まります。毎日の歯磨きとともにスクリューの周りを磨くのもとても大切です。お渡しするタフトブラシでアンカースクリューの周りの汚れをぬぐように優しく磨いてください。毎月の通院時に、腫れが無いかの確認をし、クリーニングもいたします。

歯科矯正用アンカースクリュー(インプラントアンカー)は、一度埋入したら一生そのままですか?

A.

矯正治療の終了時、または必要が無くなり次第、専門の器具を用いて撤去します。このときの痛みは軽いです。
撤去した後の表面の穴は数日で治り全く目立たなくなります。(約1週間)

歯科矯正用アンカースクリュー(インプラントアンカー)は、いつ埋入するんですか?

A.

アンカースクリューを埋入後、骨に定着するまで数ヶ月かかるため(オッセオインテグレーション)、力をかけたい処置の2~3ヶ月前に埋入をいたします。処置日は事前にお知らせいたします。設置場所や治療計画により個人差がありますので、ご不安のある方はご相談ください。

歯科矯正用アンカースクリュー(インプラントアンカー)は、高いですか?

A.

自費診療になりますので、施術する医院により値段が異なります。吉祥寺矯正歯科クリニックでは、他医院や大学病院に委託せず、クリニック内で手術を行ないますので、料金設定を抑えております。

以前マウスピース矯正をしていたのですが、出っ歯が残ってしまいました。治すことはできますか?

A.

前歯の少しのデコボコをキレイにしたい、などの理由で歯を抜かずにマウスピース矯正をされる方が増えています。一般的に、現在の医療技術ではマウスピース矯正はワイヤー矯正よりも適応範囲が狭く、治療できる症例が限られています。マウスピース矯正は「傾斜移動」といい、歯の傾きをかえることで歯並びを整えるため、歯全体が前に飛び出す仕上がりになる傾向があります。

大切なことは「歯体移動」です。
口元を下げたい、口を閉じやすくしたいなどどいったご希望があるなら、歯の根を含めた位置を移動させる「歯体移動」ができるワイヤー矯正で治療をする必要があります。
一度マウスピース矯正で出っ歯になった歯の治療も可能です。抜歯の有無、適した装置の選択など、個人差がありますので、専門医とよくご相談ください。
また、1度マウスピース矯正でダメージを受けている歯が再治療に耐えることができるかも精査が必要です。

裏側矯正(舌側矯正)は表側矯正よりも発音が難しいとききました。矯正中はずっと話しづらいですか?

A.

個人差はありますが装置を装着した直後は、発音は難しいかと思います。しかし3週間前後でほとんどの患者様は自然に発音ができるようになっています。舌癖が著明な患者様はMFT訓練をしていく中で遅くとも2ヶ月で通常通りしゃべれるようになられる患者様が多いです。また会話をする機会が多い患者様のなかには、さらに短期間で自然な会話に回復しています。

矯正治療中は口腔内のお手入れが難しそうで不安です。

A.

はじめは清掃方法に慣れが必要ですが、清掃指導もきちんと行いますのでご安心ください。また、調整で来院されたときにプラークが蓄積されている箇所があればその都度ご案内し歯ブラシ指導いたします。また、虫歯のリスクは表側より少ないと言われております。

当日急用が入ってしまいました。キャンセル料はかかりますか?

A.

予約日から1週間前までにご連絡をいただければ、キャンセル料はかかりません。予約の変更を承ります。

 

一方、1週間以内や予約当日にキャンセルされた患者さまと無断でキャンセルされた患者さまにつきましては、キャンセル料をいただきます。

予約状況の緩和と患者の皆さまにスムーズな治療受けていただくため、ご理解いただけますようお願いいたします。

 

予約の変更・キャンセルのお問い合わせにつきましては 予約日から1営業日前の17時までにメールや公式LINEにてご連絡ください。

1週間前キャンセル:3,000円(税込 3,300円)
当日キャンセル:5,000円(税込 5,500円)
無断キャンセル:10,000円(税込 11,000円)

アゴが曲がっている顎変形症です。保険適用でも外科的矯正治療ができると聞いたのですが、サージェリーファーストの方がよいのですか?

A.

サージェリーファーストは、まず外科手術をしてその後に矯正治療を行い、歯並びを治す治療法です。自費診療ですので、保険適用の外科的矯正治療よりも高額になります。
費用は自己負担となりますが、メリットが多くあります。
サージェリーファーストやアーリーサージェリーと言えば、吉祥寺矯正歯科クリニック。

 

まず、治療の最初の段階で一番気にされている顔貌の改善が可能です。
保険適用の外科矯正の場合、術前矯正の間、上顎・下顎それぞれの歯並びを整えるため、歯をさらにずらしていくので、見た目は手術直前が最もずれた状態となります。
個人差がありますが、見た目が治るのは治療開始から1〜2年後です。
治療開始前に手術時期を自分で決められるのも大きなメリットです。
妊娠などを考えられる方で、先に外科手術を終わらせたい方にも有効です。

 

また、保険適用の外科的矯正治療では、保険の制約があり、目立たない白色(セラミック)の表側矯正や裏側矯正(リンガル矯正・ハーフリンガル矯正・舌側矯正)での治療を選択することができません。
自費診療であるサージェリーファーストやアーリーサージェリーではこれらの装置の選択が可能です。

 

また、手術で顎骨の位置を改善した上で歯列矯正を開始するため、矯正開始時に、より適切な位置から歯を動かせることになります。これは、手術前に不適切な位置から矯正をする場合に比べて、歯にかかる負担を軽減できるというメリットがあります。
保険適用の外科的矯正治療では、術前矯正が必ず必要となり、治療期間が長くなりますが、サージェリーファーストは保険適用よりも治療期間が大幅に短縮されます。少しでも治療期間が短いほうが患者様のご負担も軽減されます。

 

メリットの多いサージェリーファーストですが、手術直後の咬み合わせは不安定となり、外見ばかりでなく最終的には良好な咬み合わせを獲得するためにも、術後の歯列矯正が大変重要となります。 当院では、手術を行う形成外科医と口腔外科医、麻酔科医、オペ看、ICUチーム、矯正専門医が密に連絡を取り合い、チーム医療を実践しています。
何よりも先生の技術と経験、先生同士の綿密な連携が最も重要と言えます。

歯に金属のワイヤーをつける治療は何年かかりますか?

A.

ワイヤーを装着する装置はマルチブラケット装置とよばれ、最も基本となる矯正装置です。歯の表面や裏側に特殊な接着剤を用いてブラケットを装着し、そこにワイヤーを通してゴムや細い針金で固定します。このワイヤーに力を加えて歯を動かし、美しい歯並びとかみ合わせを作ります。一般的に正確な診断の下、的確な治療が予定通り行われれば治療期間(動的矯正期間)は2年半~3年ほどになります。(医院によっては2カ月や3カ月に1回しか予約が取れなければ治療期間は最大3倍になります。)

 

また治療が終了しても、歯の位置を安定させるためにリテーナーという着脱可能な保定装置または着脱できない装置で固定をその後1~2年装着していただきます。これを保定期間(静的矯正期間)とよびます。その後も歯にパジャマを着せるようにリテーナーの夜間装着を続け、歯のメンテナンスにも定期的に通うことで良い歯並びが長期的に維持できます。

歯並びが良いとむし歯になりにくいといわれていますが、なぜですか?

A.

歯並びが良いと、歯の表面や歯と歯の間についた食べ物のカスや、むし歯の温床であるプラーク(歯垢)が溜まりにくくまた、清掃しやすい点があげられます。そして、歯ブラシの毛先やデンタルフロスが歯の隅々まで行き届きますし、歯と歯茎の境目も綺麗に磨けることでむし歯だけではなく歯周病の予防にもつながります。

 

他にも唾液が歯全体に行きわたることも理由の一つです。むし歯菌は食べ物から糖を取り込み、酸を作り出します。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし、むし歯の原因となりますが、唾液はこの酸を中和する作用があります。唾液の量が十分ならば、食後1時間ほどで口腔内のPHは正常に戻ります。唾液には様々な有効な成分が含まれており口腔環境を正常に保っています。

 

また、唾液にはカルシウムやリンなど歯を形成するミネラル分が溶け込んでおり、中和された歯の表面ではこのミネラルが結晶化し、エナメル質を補修・強化します。これを再石灰化とよび、酸によって痛みかけた歯が修復され、むし歯を防ぐことができるのです。

 

歯並びが良く、咀嚼が正しく十分に行われると、唾液の分泌も高まります。疾患としてシェーグレン症候群など、唾液の量が少なくなる疾患をお持ちの人や、ストレスや緊張により交感神経が有意になり唾液の性状が粘っこいタイプの人、鼻の疾患や舌癖による口呼吸を習慣とし、唾液が乾きやすい人は、歯並びが良くてもむし歯のリスクは高まるため、注意が必要です。

 

もしも、むし歯になっても、歯並びが良ければ早期発見がしやすく、治療も簡単です。歯並びが悪いと、歯が複雑に重なり合った部分は治療がしにくく、再発しやすくなります

痛みが少ない治療がありますか?

A.

矯正治療による痛みは2種類あります。

 

1つは装置によって力が加わることで歯が動くときの痛みです。だいたいは装着した
日の夜から2~3日は歯が浮くような違和感があり、硬いものは食べにくくなります。だいたい1週間ほどで痛みや違和感は消失します。

 

2つ目は装置が頬や唇、舌に当たることで生じる痛みです。口内炎が生じることもありますが、これも口腔内の粘膜が装置の感覚に慣れることで解決されます。また、矯正装置にワックスやギシグーといった保護材を使用することで痛みが解消されます。また、口内炎に関しては処方薬にて改善いたします。

 

また痛みの少ない矯正装置として提案されているものにセルフライゲーションシステムというものがあります。これはワイヤーとブラケットをゴムや針金でしばる結紮が必要ありません。このため摩擦抵抗が少なく加える力が小さくて済み、痛みが軽減されます。欠点としては一部分が金属製のため多少目立つことと、結紮のようにしっかりと歯と矯正装置を固定できないためトルクコントロール(歯軸を整える)が弱いことが挙げられます。治療精度としては落ちます。

歯並びが悪い子供は歯科医に早く見てもらったほうがいいですか?

A.

3歳児検診や学校検診で不正咬合の指摘をうけたり、受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)、乱くい歯(叢生)、前歯がかみ合わない(開咬)、顎が曲がっている(交叉咬合)が気になるのであれば、一度矯正の認定医や専門医に相談をしましょう。顎の骨格が問題
である場合は、成長に合わせて大きさやかみ合わせの改善治療を行う必要があるので、骨格の完成する中学生以降では矯正のみの治療では遅すぎる場合があります。

 

歯並びを悪くする原因には、指しゃぶりや舌で歯を押す癖(舌癖)、片側ばかりでかむかみ癖(偏咀嚼)、頬づえをつく、口呼吸などの日常行動や習癖があります。専門医院はそれらの改善指導や治療も行います。そして歯並びが悪いと歯磨きもやりにくいためアドバイスや指導、訓練を受けましょう。

子供の矯正はいつから始められますか?

A.

子供の矯正は大きく2段階にわけられます。Ⅰ期矯正治療は、顎の骨格に問題がある場合にその成長を促進・抑制してバランスをとる、あるいは歯の大きさや本数に対し、歯が並ぶ歯槽骨が狭ければ拡大するなど、永久歯が正しく並ぶように準備をするものです。症状や程度に応じて経過観察しながら、開始時期を決めますが、早ければ4歳から遅くとも永久歯の生え始める6歳頃には一度、診察が重要です。そして、永久歯の生えそろう10~12歳頃からが、Ⅱ期矯正治療です。マルチブラケット装置を装着し歯並びやかみ合わせを正す、本格治療に入ります。

「歯を抜かない矯正」の方が良い方法なのでしょうか?

A.

以前の矯正では約半数が抜歯の適応でした。しかし、インプラント矯正が導入されて大幅に改善されています。インプラント矯正治療とは、顎の適切な部分に生体親和性の高いチタン製のネジやプレートを埋め込み、それを固定源として歯やワイヤーを引っ張るため、患者様の協力なしに歯を動かせる方法です。しかし、それでも抜歯が必要なケースはあります。抜歯をせず無理に歯を並べることで歯槽骨内に歯がおさまらず、口元が突出したり、歯根みえてしまうことになるケースであれば抜歯の適応となるでしょう。

 

しかしながら、歯を抜かない矯正は患者様の願いであるとともに、矯正医の目標でもあります。ですが抜歯を選択しないと満足のいく治療結果が得られない場合は少なからずあります。担当医とよく話し合い、理解なさってから、最も適切な方法をご検討ください。非抜歯が正義ということはありません。正確な診断とともにメリット、デメリットをしっかり理解し治療を選択してください。

目立たない矯正治療はないのでしょうか?

A.

一般のマルチブラケット装置でも、白や透明のプラスチックやセラミックを使用するため、以前のようには目立たなくなりました。それでも気になる方のためには、裏側からの装置(裏側矯正・舌側矯正・リンガルブラケット装置)があります。

 

最新型として注目されているのはインコグニトとよばれるカスタムブラケット装置(フルオーダーメイド治療)です。歯の裏側は表側に比べ歯面に複雑な凹凸があり、既成のブラケットとワイヤーの調節に難しい面がありました。インコグニトは患者様の歯型をコンピューターに取り込み、ブラケットの位置とワイヤーのカーブをセットアップするカスタムメイドの矯正装置です。
裏側からの矯正には、装置の厚みがある分、舌を置くスペースが慣れるのに時間がかかる、装置を装着してから1ヵ月くらいはしゃべりづらい、口腔内清掃が表側よりも難しいなどの欠点がありましたが、インコグニトは薄くフラットなデザインのため患者様にとって快適になりました。また、裏側に装置があることで舌癖の改善もできるようになりました。

 

裏側からの矯正は費用も高く、歯科医師の技術の差が出やすい治療のため、希望する場合はリンガル矯正の経験が豊富な医療機関を訪ねてください。日本人は目立たない治療に強くこだわりがありますが、欧米では歯の健康管理である表からの矯正はむしろステータスシンボルです。矯正装置はご自身の症例に応じて最良のタイプを選択することが大切です。

ガミースマイル事例1 ガミースマイル事例2

マウスピースをはめるだけで歯並びはよくなる方法はあるのでしょうか?

A.

インビザラインという透明なマウスピース(アライナー)があります。歯型をコンピューターに取り込み、仕上がりまでのプロセスを20~30段階、三次元でシュミレーションし、それに合わせたマウスピースを作成するものです。患者様ご自身で着脱できるので、約2週間に1度のペースでマウスペースを付け替え、少しずつ歯を移動していきます。目立たちにくい、食事や歯磨きの時は外せるなどで人気が高まってきています。しかし患者様の協力度にも左右され、抜歯を伴う症例は難しいといわれています。また、難症例はもちろん、かみ合わせを整える面ではまだ難しい面があるため、研究する面が多いといえます。

「床矯正」でどこまで歯並びは良くなりますか?

A.

おそらく歯を裏側から押して歯列の乱れを治す着脱式の装置のことかと思われますが 効果は限局的で大まかな調整しかできないため永久歯の本格的な矯正治療には不向きです。歯列矯正の目的は単に見かけを綺麗にするのではなく、かみ合わせを正し、咀嚼機能を最大限に引き出すことです。そのためには歯の位置・角度・向きを三次元的に整え、計算された装置が求められます。マルチブラケット装置などの治療が結果的には確実性が高く、早道です。同様に美容歯科等で施術する「みかけの矯正」にも注意が必要です。歯根の位置は治療前と変わらないままのため仕上がりに不満が残り矯正歯科に来院される方もいます。被せ物などの治療した歯は矯正装置を接着しても外れやすく、矯正治療がスムーズに進みにくいです。確かにみかけの矯正は、治療期間が短期でありことが利点かもしれませんが、その後に歯科矯正を検討することも視野に入れて検討することをお勧めします。小児矯正で多く用いられるカモフラージュ治療のため再矯正を行わなければならない患者様が増加しているのも問題です。通常の異常な歯並びとは違う意図的に異常にされているため再治療の難易度もあがるため外科手術が逆に必要となってしまう患者様もいます。

手術をしないと治らない歯並びはありますか?

A.

重度の骨格異常があり、歯列矯正のみでは治療ができない場合は、顎変形症と診断し手術を伴う矯正治療を行います。顎機能診断施設なら矯正治療も保険が適応できます。まずマルチブラケット装置を装着し、1~1年半かけて手術前の矯正を行います。手術の準備が整ったら入院・手術を行い、手術後も1年~1年半の矯正を継続し、かみ合わせを整えます。手術は全身麻酔下で行われ、口の中から上あごか下あご、あるいは両方の骨に切れ込みをいれ、適切な方向へずらしてネジで固定します。下あごには下歯槽管といわれる太い神経が通る部分があるため、十分な注意を払い行います。術後は顔が大きく晴れるため約10日間の入院が必要です。また自費診療にはなりますが、サージェリーファーストという保険診療よりも治療期間が短く、患者様の身体の負担を軽減できる方法もあります。こちらは初めに外科手術を行った後に矯正治療をおこないます。

オープンバイト事例1 オープンバイト事例2(口内)

引っ越し先でも治療を続けたいのですが、どうすればいいでしょうか?

A.

医療機関同士のネットワークで、引っ越し先の矯正歯科医院や大学病院を紹介してくれる場合があります。もしも不安であれば、日本矯正歯科学会のホームページで調べてみてください。しかしながら、引っ越し先からであっても遠方から通われる患者様はいらっしゃいます。医師によって方針や装置が全く同じとはいえないため、転院により治療が長引いたり費用が追加でかかる場合もあります。頻繁な通院ではありませんので、遠方からの通院もご検討いただけたら幸いです。

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