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口ゴボの治療について|抜歯の必要性・人中問題・最適な装置の選び方

2026.04.06

矯正コラム

抜歯の必要性・人中問題・最適な装置の選び方

口ゴボの治療について 1 口ゴボの治療について 2

横顔の美しさのポイントは口元です

ご自身の横顔の写真を見て、「自分の口元、こんなに出ていたかな…」とショックを受けた経験はありませんか? よく耳にする「口ゴボ(くちごぼ)」と呼ばれる口元の突出感は、日本人の多くが抱える悩みの一つです。
「口を閉じると顎に梅干しのようなシワができる」 「Eライン(鼻先と顎先を結んだ線)よりも口先が出ている」 「笑うと歯茎が目立つ」
これらのコンプレックスは、歯並びと骨格のバランスを整えることで、改善できる場合があります。ですがいざ治療を考えたときに、「抜歯は怖い」「マウスピース型矯正装置とワイヤー矯正の選び方」「人中が伸びる不安」など、多くの疑問がでてくるかと思います。
今回は、口ゴボのための治療法、特に「口元をしっかり下げたい患者様」に向けた内容とリスクについて、お伝えします。

なぜ口元が出てしまうのか?

口元が突出して見える原因は大きく2つです。
歯性(しせい)の突出: 歯そのものが前方へ強く傾斜しているタイプ。
骨格性(こっかくせい)の突出: 上顎や下顎の骨自体が前にある、あるいは顎の骨が大きいタイプ。

どのようなタイプかにより治療計画は異なりますが、多くの成人の方の口ゴボ治療において、共通して検討が必要になるのが「スペースの確保」です。

抜歯の必要性の有無について

なぜ健康な歯を抜く必要があるのか?
「健康な歯を抜くのには抵抗がある」と躊躇されるかと思います。しかし、口元の突出感を「見た目で分かるくらいにはっきりと」改善したい場合、抜歯が必要になるケースは少なくありません。

口元を引っ込めるということは、前歯を数ミリ単位で後ろへ移動させるということです。しかし、顎の骨の大きさには限りがあります。満員電車内で、人を奥に移動させるスペースがないのと同じで、歯を後ろに下げるための「隙間」がなければ、前歯は動きようがないのです。

そこで、機能的に影響の少ない小臼歯(前から4番目または5番目の歯)を抜歯し、左右合わせて下げるために約14mm〜16mmくらいのスペースを確保します。このスペースを使って前歯を大きく後退させることで、初めて横顔のシルエットを変えることが可能になるのです。

むしろ無理に非抜歯で並べようとすると、歯列全体が外側に広がり、かえって口元が出てしまう(口唇突出)リスクすらあります。それ以外にも、歯槽骨の幅に歯がおさまらず、最悪の場合は歯根がみえてしまうこともあります。

歯科矯正用アンカースクリューによる治療について

たとえ抜歯をしてスペースを確保しても、それだけで成功とは限りません。そこで歯科矯正用アンカースクリューについてもご説明します。
従来の方法では通常、前歯を後ろに下げる際、奥歯を固定源にして引っ張ります。しかし、作用・反作用の法則により、前歯を引っ張るつもりが、強い力に負けて奥歯も少し前に移動してしまいます(アンカーロス)。これでは、せっかく抜歯して作ったスペースの一部が埋まってしまい、前歯を下げられる量が減ってしまいとても勿体ないです。

そこで歯茎の骨に直径1〜2mm程度の小さなチタン製のネジ(歯科矯正用アンカースクリュー)を埋め込み、絶対に動かない固定源として利用します。 骨に固定されたスクリューから前歯を引っ張ることで、奥歯を前に出さずに、抜歯スペースを十分に活用して前歯を下げることが可能になります。
これにより、従来よりも確実に口元を変化させることができるようになりました。アンカースクリューの埋入処置は数分で終わり、痛みもほとんどありません。処置前に不安になっていた患者様でも、処置後に拍子抜けされる人もいらっしゃいます。

マウスピース矯正かワイヤー矯正か?

まずマウスピース矯正は基本的に歯を斜めに傾ける歯の傾斜移動です。ワイヤー矯正は歯をまっすぐ立たせた状態で移動をさせる歯体移動です。さて、抜歯をしたスペースに歯を移動させる場合どちらがいいでしょうか?例え話になりますが、ビルの隣にとても広い空き地があったとします。その空き地にビルごと移動させたい場合、傾けて移動させたビルとまっすぐたった状態で移動させたビルがあった場合、皆様はどちらのビルに入りたいでしょうか?
マウスピース矯正は、微細な隙間を閉じるため等の、細かい動きが必要な矯正の最後の仕上げに向いています。ただ、ワイヤー矯正は初めの大きな動きが必要だったり、傾きを整えながら隙間を閉じる時に向いています。ですので口ゴボ治療に関しては、まずはワイヤー矯正を検討することをお勧めします。もちろんワイヤー矯正を行った後、微細な隙間が気になる、一度本格的に矯正治療をしていたが、少しだけ後戻りをしてしまったので手軽な方を行いたい、マウスピースのつけ外しについてのモチベーションが続けられる人はマウスピース矯正も検討してもいいかもしれません。

人中が伸びる問題について

口ゴボ治療を検討中の方が最も不安になり相談される内容は、矯正で口元を下げたら、鼻の下(人中)が伸びてしまうという噂ではないでしょうか?これについて、医学的な見解を解説します。

皮膚が伸びるわけではない

まず第一に、物理的に皮膚が伸びることはありません。しかし視覚的に長く見えるようになることはあり得ます。原因はCカールの消失と角度です。
出っ歯や口ゴボの状態では、上唇が前歯に押し出され、めくれ上がりCカールのような反りができていることが多いです。矯正で前歯が下げると、この押し出しがなくなり、唇が本来の位置に降ります。その分、正面から見た時の皮膚の面積が増え、鼻の下が長く見えてしまうのです。
また、唇の角度が変わることで、光の当たり方が変わり、鼻の下が平坦に見えのっぺりした印象を与えることも要因の一つです。 特に元々人中が長めの方や上唇が薄い人は、この変化を感じやすい傾向にあります。このため、とにかく下げれば良いわけではなく、お顔全体のバランスを見た限界の見極めが重要になります。

いかがでしたか?もしも口ゴボで悩んでいらっしゃる人のお役に立てたら幸いです。

 

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鈴木美穂

この記事を書いた人

吉祥寺矯正歯科クリニック 院長

鈴木 美穂

日本歯科大学 生命歯学部卒業。日本歯科大学附属病院 歯科医師臨床研修においてポートフォリオ賞を受賞。
日本歯科大学矯正歯科 勤務後、広瀬矯正歯科に副院長(最終役職)として勤務。2021年より矯正歯科治療専門の吉祥寺矯正歯科クリニックを開業。
日本矯正歯科学会 認定医 取得。日本大学大学院 歯学研究科 博士課程 修了 博士(歯学)。

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